| バッテリーはどうして寿命があるの? |
バッテリーの寿命と言う錯覚について・・・
バッテリーの故障要因(一般的には寿命と見なす)は、
●極板に自然生成されて付着した結晶性サルフェーションによって極板面積が減少し電気抵抗の増加により電導効率の低下。
陽極の格子や芯金からアンチモンが溶出して電解液と混合されることにより充電時に多量の水素ガスが発生する。または発熱し充電ができなくなる。
●極板自体の疲弊に起因する極板の脱離。
●極板の欠落および脱離、端子部分の腐食による接触不良などの外的物理的故障。
●電解液の過剰不足。
●セル内に異物が入ってしまい化学変化が起きてしまったもの。
と、いろいろあるのですが、多くの原因が"サルフェーションによる悪循環"によるものと考えられます。
●サルフェーションは進んではいないが、過充電を繰り返し、電極を劣化又は損傷させてしまったもの。
といった代表的なパターンが複数表れると寿命が来たと判断されるようです。本来は寿命ではないが、中が見えない、さわって修理できないということで、これは寿命であると誤った判断をされる場合が大部分です。
これは、とんでも無い話で2年や3年でたやすく寿命が来るものではありません。ここを理解されて、メンテナンスの方法によっては後2、3年は十分使えます。新品のバッテリーは手入れ次第で10年位はほぼ正常で使用できます。
日常の手入れが如何に大切かと言うことを理解してください。メンテナンスを怠って使用できなくなる現象は寿命とは言えないでしょう。
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| バッテリーは化学反応で電気を蓄えている! |
バッテリーは電極(プラス極及びマイナス極)に電解液(希硫酸:37.5%)を加えて充電・放電を行います。この時バッテリー内で化学反応が生じています。
バッテリー内の化学反応(鉛蓄電池)
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プラス(+)極 |
マイナス(−)極 |
| 放電時 |
PbO2+H2SO4→PbSO4+H2O |
Pb+H2SO4→PbSO4+H2O |
| 充電時 |
PbSO4+H2O→PbO2+H2SO4 |
PbSO4+H2O→Pb+H2SO4 |
表のようにに理論とおりの化学反応が起きれば、永遠にその化学反応が繰り返されるのですが、実際には電気を蓄える能力(充電)が落ちれば、使用(放電)する時間も落ちるのです。例えば"充電しても1〜2時間しか稼動しなくなる"とかです。
この原因は、簡単に説明すると、稀硫酸の中にイオンとして存在している硫酸イオン(SO4)が、放電する時に電極に付着して(比重が低くなる)、充電する時に稀硫酸に戻る(比重が高くなる)、ことを繰り返し行われるのですが、充電・放電に関与しない(働かない)硫酸イオンが電極で蓄積し、結晶化するためなのです。これを"サルフェーション"と呼びます。
このサルフェーションが電気的に抵抗体であるため"電気を流したいのに流れない"と言う現象が起きて、バッテリーの発熱や充電不足となり、これを更に過充電・過放電と繰り返すことにより電極を損傷させてしまう"サルフェーション"による悪循環でバッテリーの電極が崩壊し、使用できなくなってしまうことになるのです。
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バッテリー充電には規則があります。その規則とは充電する際の時間です。「早くバッテリーの充電を終えて使いたい」と、急速に充電するとバッテリーには大きな負担が掛かり、寿命を短くします。
化学反応で充放電を行うわけですから反応を促進させる無理が寿命に影響するのです。
充電は一般に「10時間率」を使います。バッテリー容量の1/10の電流を掛けて充電するわけで、
完全放電してしまった10Aバッテリーの充電には1Aの電流で10時間充電すると言うことです。
しかし、MFバッテリーは密封されている為、水素ガスの発生を抑えなくてはなりません。そこで、通常の鉛バッテリーの充電電圧である14Vよりも高い15〜16Vと高い電圧にして、逆に充電の電流を抑えることでガスの発生も抑えています。
そうした充電方式の違いがあるため、MFバッテリーの充電には通常の充電器は使えません、必ずMF専用の充電器を使う必要があります。
少し高価なバッテリーの充電器になると充電中の電流を表示する「アンメーター」が付いています、このメーターの針の動きでバッテリーの寿命を判断する事もできます。
充電を開始してからの針の動きが・・・
■アンメーターの針がスムーズに上がる→健康なバッテリー
■暫く経ってアンメーターの針がじわじわ上がる→寿命を迎えつつあるバッテリー
■なかなか針が上がらない→寿命を迎えている
先の項で「内部抵抗」についてふれましたが、メーターの動きが内部抵抗そのもので、メーターの針がすぐに動くというのは電気を通しやすく、充電のために流した電気が活発にバッテリー内部を通過するからです。
しかし、メーターの針が動かない、あるいはじわりじわり上がるというのは内部抵抗が高い為に電気が流れ難くなっているからで、そうなると電気を流すどころか蓄えることもできなくなります。 |
| 比重値と充電状態の関係(参考) |
| 電解液比重(20℃) |
充電状態 |
| 1.280 |
100% |
| 1.240 |
75% |
| 1.200 |
50% |
| 1.160 |
25% |
| 1.120 |
0% |
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| 過充電と過放電 |
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過充電:バッテリーがほぼ満充電の蓄電状態で更に充電すること。
過放電:バッテリーが1セル1.7V以下の蓄電状態で更に放電すること。(通常1.8V以上) |
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| バッテリー液について・・・ |
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バッテリーのセル内で気泡が出ていますが、これは電解液内に有る水が電気分解され、水素と酸素に変化しているのです。
このため液レベルが減った時に各セルに注入するのは、電解液(希硫酸)ではなく、精製水(バッテリー液)を注入して下さい。 |
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| バッテリーのメンテナンスってどうすれば良いの? |
バッテリーは「自己放電」と言うのがあります。一度満充電しても時間の経過と共に放電していくのです。
この自己放電、鉛蓄電池では1日に1%と言われ、自己放電に強いMFバッテリーでも6ヶ月が限度のようです。それから、とくに車に言えることですが、夏場はバッテリーへの負担がとても大きいのです。気温が高くクーラーを使用することでファンを回すのに大きな電力を供給しなくてはならないからです。
しかし、気温が高いことでバッテリー内部の化学反応は起こりやすいので、余程古いバッテリーでない限り快調に見えてしまうでしょう。しかし、負担が掛かったバッテリーの電解液は減少していますが、夏場はエンジンの始動性も良いことから電解液が減っていることには気づき難いのです。
その状態で冬場に入ると電解液減少の影響を大きく受けて、急速に供給できる電力が低下し、その状況でセルを回すとバッテリーには致命的なダメージを与える結果になります。
以上のことから注意するのは・・・・
■長期放置はしない。冬期車に乗らないときは月一回の補充電を行う。
■季節の変わり目には電解液の量をチェックし、減少していれば蒸留水を補充する。
■とくに夏期など温度の高い季節はこまめに電解液のチェックを行う。
■長距離車を走らせるときは必ず電解液のチェックを行う。
■セルの回りが悪くなったら、それ以上セルを使わず電解液をチェックし充電する。
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電気には(+)電極と(−)電極があり、これらを接触させるとショートといって、火花を散らしてしまいます。
場合によってはこれが直接火災の原因になります。また充電中は水素ガスも発生しているので爆発の危険性もあるため十分注意する必要があります。
このようなショートによる事故を未然防ぐには正しい取り付け取り外しの順序を守ることです。つまり要点は車体にはマイナス電気を流すので、作業中に誤ってプラス電気を流さない作業をすればいいのです。
■取り外しは(−)のターミナルから
マイナスから外す作業をすれば工具が車体に触れてもショートしません。
■取り付けは(+)のターミナルから
マイナスアースを取っていないうちは、工具が車体に触れても電気としては流れませんからショートもしません。
このような手順で作業を行うと事故を防ぐことができます。
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